当事務所について
ご挨拶
皆さま、ナオキーヴィオムジカーレ代表の宮川直己(みやがわなおき)です。
クラシック音楽って、やっぱり遠い存在、なんか身近に思えない、と感じられている方多いかと思います。
ですが、テレビで流れる音楽の多くがクラシックの名曲からのアレンジだったりしています。
テレビドラマにもなった、のだめカンタービレはクラシック音楽に新たなスポットを当てましたね。
今では音を作ることはデジタル機器でいくらでもできるようになってきました。
そんな世の中でクラシック音楽の楽しさをあえて言うのなら、本来あらゆる電気的処理を通さずに、楽器や声など生身の人間が出す音楽そのままを楽しんでいた時代の音楽をできるだけ変えずにその生音を楽しむことだと思います。
バッハやベートーヴェンばかりでなくもっと古い曲から現代に近い音楽、楽器の組み合わせも様々、中には私のライフワークであるオペラなどは歌と音楽、演劇が結びついた規模の大きいジャンルですが、オペラもクラシック音楽一つです。
国によってもそのスタイルは多様で聴き始めると意外とバラエティに富んだ、奥が深いジャンルだなと気づくはずです。
色々な曲がありますので、まず、どんな作品でも聴いてみていただけたら、と思います。
きっといくつか身近な曲だなと感じられる作品が見つかるはずです。
それを初めとして少しずつ広げて色々な楽器の組み合わせや、多様なスタイルのクラシック音楽に触れて行っていただけたら楽しさが膨らんでいくと思います。
あらゆる音楽シーンを企画してお届けするのがナオキーヴィオムジカーレです。
そして聴いた曲にまつわる作曲家について、歴史や社会のこと、楽譜やオペラの台本等知りたい情報が生まれてくるはずです。
イタリアでの延べ10年間に及ぶ留学時に、圧倒的に日本にはイタリア関連の音楽資料文献の紹介が遅れていること、よって専門の方々、一般の方々にその音楽資料情報が届いていない現実を私はイタリアのアーカイブの現場から学びました。
どこの街にもその街の音楽に関する歴史を綴ったドキュメント資料を収集し保存する施設が存在しています。地方行政の組織の一部、劇場関連施設、教育機関、教会関連施設、それぞれにアーカイブの部門があることを知りました。
私は、小さな町に出向いておよそ一年かけてその音楽資料の収集保存について調査研究をいたしました。
そういう探求心のサポートも、ナオキーヴィオムジカーレは音楽資料の収集と保存、資料情報の提供、いわゆるアーカイブの活動として行ってまいります。
このナオキーヴィオという名称はそもそも、イタリア語のアーカイブを意味するarchivio (アルキーヴィオ)と私の名前のNaoki (イタリア語綴りでNaochi)をかけ合わせてできたNaochivioナオキーヴィオという造語です。
クラシック音楽を多くの視点から楽しんでいただけるよう取り組んでまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
代表プロフィール
日本大学芸術学部音楽学科理論専攻にてイタリアオペラ特にG.ヴェルディを専門に研究。
1988年卒業論文「ヴェルディのオペラ『シモン・ボッカネグラ』の改訂に関する一考察」を発表。
同大学研究科演劇専攻にて論文「オペラ公演の傾向とその動向」を発表。
同研究科修了。
大学在学中より故演出家千田是也氏率いる劇団『ブレヒトの会』にてドイツ文学者でブレヒト研究の第一人者の故岩淵達治氏演出、B.ブレヒト作、K.ワイル作曲『三文オペラ』等数々の舞台に出演。
その後本来の目的であるオペラの音楽面、演出面への取り組みのため演出家の故三谷礼二氏の主宰した伊豆高原オペラセミナーに参加し三谷氏のオペラ演出論を学ぶ。
2003年第1回La☆Stella+☆の王子さま公演にてG.ヴェルディ『椿姫』を演出。成功を収める。
その後イタリアのボローニャ大学文学部芸術学科音楽専攻にて音楽図書館学とアーカイブ論を研究。オペラの資料文献の保存と利用のあり方とオペラ実践の結びつきの可能性について研鑽を積む。
その成果として2008年1月ボローニャにて実験的オペラとしてヴェルディ作曲『リゴレット』を企画、演出を行いイタリアの聴衆より大きな喝采を得る。
2010年11月、『個人コレクションによる19世紀前半のオペラ台本の特質とRADAMESシステムによるアーカイブ化』の論文を発表しボローニャ大学で学位を得て帰国。
現在、新たな視点による音楽アーカイブを目指して2012年に『Istituto Naochivio Musicale di Tokyo-東京ナオキーヴィオ音楽研究所』を立ち上げる。
2018年、2019年にペルゴレージ作曲『奥様女中』をイタリア語の基本的な台本資料を参照しての上演に成功し多くの方々より称賛を受けている。
日本ヴェルディ協会会員